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オートモードで月に18.5万円が入ってくる「高配当」株投資
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これから高配当株投資をしてみたい人にも、すでに始めている人にもとても参考になる一冊。最近ネット証券会社などで手数料も無料になり一般的になってきた「1株ずつ買う方法」(単元未満株)を使って、優良な高配当株を20銘柄均等に分散して買っていくという方法は、実際に僕の高配当株の買い方にも大きな影響を与えてくれました。著者おすすめの17銘柄も理由付きで紹介されていて素晴らしいです。

これから株式投資を始める方にとって、相場を生き抜くために必要な最低限の知識がこの一冊で身につけられる「オール・イン・ワン」の本書から銘柄選定の基準や投資継続の仕組み作りについてピックアップして紹介します。

リスク回避率を10倍上げる「3つの投資指標」

最初に覚えておきたい投資指標は3つだけ。投資初心者がこれを学んで株式投資に臨むならば、

相場で生き残る確率は数十%は上がるでしょう。

1.配当利回り

1年間の配当によるリターンが、投資額の何%となるのか表したもの。

2.1株利益(EPS)

1年間にその会社がいくら稼いでいるのか、1株当たりで表したもの。

3.株価収益率(PER)

株価が1年間の利益の何倍になっているか表したもの。

配当利回り

配当利回りとは、「投資した金額に対して受け取ることのできる配当金が、投資額の何%にな

るのか」という投資指標で、高いほどリターンが大きくなります。

1株当たりいくらの配当を出すかは、会社が決めます。

たとえば、配当が1円の場合、株価にかかわらず1株当たり1円の配当が支払われることになります。

1年の配当が支払われる時に株価が100円であれば、配当利回りは1%。つまり、配当利回りは一定ではなく、株価が下がれば配当利回りは上昇し、株価が上がれば配当利回りは下落するということ。

配当利回り(%)=1株当たりの配当金÷株価×100

1株利益(EPS)

1株利益(EPS)とは、端的に言うならば、「1株当たりいくら儲けているのか」ということで、銘柄が割安か割高かを読み解く上で重要な指標となります。

たとえば、1株100円の会社があるとしましょう。1株当たり10円稼いでいるのであれば、株式が生み出すリターンは年10%となります。EPSが毎年どのように変化しているかをチェックすることで、現在の株価が適正かを判断することができるようになります。

株価収益率(PER)

株価収益率(PER)は「株価が1株利益(EPS)の何倍か」という指標で、株価水準を考える上で重視され、低いほどに株価が割安とされています。

一般的には15倍程度が適正といわれていますので、慣れるまではシンプルに、10倍以下であれば割安、15倍を下回れば比較的適正な水準、逆に20倍以上になっている銘柄は割高、というイメージで事足りるでしょう。

PER=株価÷1株利益(EPS)

3つの投資指標をしっかりと理解して、活用できることを目指しましょう。


「長期保有に適した銘柄」をサクッと見抜く12ヵ条

投資指標を用いて、具体的にどのような銘柄へ投資していけばいいのかを学んでいきます。

「減配」について過去5年はチェック

配当が減額されることを「減配」と言います。この減配を避けるためには、これまでに減配したことのない銘柄を選択しましょう。

過去の配当金額の推移について多くの企業では、ホームページで公開していますので、それらを活用すると便利です。資料は、インターネットで「会社名」「IR」「株主還元」「配当金」等のキーワードを入れて検索すれば、容易に見つけることができます。

少なくとも過去5年程度は減配がないか、チェックしておいた方がいいでしょう。より慎重に投資するのであれば、2008年のリーマンショック時にも減配していない銘柄を選択すれば、投資の精度はさらに向上します。

「安定配当株」は一般的に業績も安定している

株価は流動的ですが、配当が安定していれば、いくらで買えばどのくらいの配当利回りが期待できるか、ある程度の確度をもって投資することができます。自分が納得できる配当利回りで投資ができていれば、仮に株価が下がったとしても、自分が投資した時よりもさらに有利な条件、つまり、以前に投資した時よりも高い配当利回りで投資ができることになります。

ペンシルベニア大学経営大学院教授であるジェレミー・シーゲル教授の言葉を借りるならば、配当とは「下落相場の安全装置(プロテクター)」でありながら、「上昇相場の加速装置(アクセル)」でもあり、投資を長く続けていく上で重要な役割を果たしてくれるのです。

「連続増配株」のトップ10企業

日本には、毎年継続して配当の増えている「連続増配株」が存在します。連続増配株をあらかじめリストアップしておいて、自分が納得できる株価になった時に投資できれば、単に保有しているだけで毎年配当は増加していくので、安心して長期保有できるはず。長期保有することで投資元本に対しての配当利回りは信じられないくらいに上昇することも珍しくありません。

また、連続増配を維持できるということは、業績も堅調に推移している場合がほとんどで、今後の株価上昇も期待できるでしょう。

「EPS」も過去5年はチェック

EPSをチェックする時は、前期や今期の業績予想だけではなく、過去5年程度の推移もチェックしてください。EPSが増加傾向にあれば、ビジネスは順調であることが読み取れます。

一般的に企業は、稼いだお金の中から配当を出します。稼いだお金のうち、どの程度の割合を配当として支払ったかを「配当性向」〔配当金額÷EPS×100(%)〕と呼んでいます。たとえば、EPSが100円で、1株配当が50円であれば、利益の半分を配当に出しているため、配当性向は50%となります。

配当性向が高いと利益の多くを配当に出していることになり、将来の増配期待は薄れます。また、業績が悪化した際には減配を余儀なくされる可能性もあります。一方、配当性向が低ければ、多少の業績悪化があったとしても、利益の範囲内で配当を実施できる可能性は高く、また、事業が堅調であれば、配当性向を引き上げることで将来の増配も期待できるでしょう。

つまり、「EPSの推移が安定していて、配当利回りは高く、かつ配当性向が低い銘柄はないだろうか」という視点を持っておいて損はありません。

「PER」の超シンプルな使い方

「PER20倍以上の銘柄は買わない」と簡単なルールを作ることで、割高な可能性がある銘柄への投資を避けることができ、致命的な失敗を未然に防ぐことはできます。しかし、各業種で平均PERは異なっており、業種によっては高いPERが許容されたり、低いPERでも妥当と判断されたりすることはよくあります。したがって、自分が投資を検討している銘柄のPERを調べた上で、その銘柄が属する業種の平均的なPERを確認し、比較検討する必要があります。

PERの「精度」を上げたいときの計算法

PERを見る時、単年度の利益だけで判断しては、その銘柄の実力を読み違え、投資機会を逸する可能性があるので、注意が必要です。EPSを過去5年分の平均で計算すれば、より妥当な数値を算出することができます。

PERの「値幅」から儲かるタイミングを計る

もう一つ知っておきたいことは「PERのレンジ(株価の値幅)」です。過去の株価とその時のEPSからPERを算出し、概ねのレンジを計算することができます。証券会社によっては、PERのレンジをデータとして提供しているところもあるので、それを活用するのもよいでしょう。

PERがレンジの高いところにある時は投資を控え、低いところにある時に投資をする等、判断材料の一つとして活用することができます。

「バリュートラップ」のカンタンな回避法

低いPERで投資しても、割安とならないケースもあります。業績悪化傾向にある銘柄で起こりやすく、割安に買ったと思ったらさらに業績が悪化して割安でなくなってしまうという、「バリュートラップ」と呼ばれる事象です。

これは、景気後退局面の株価が断続的に下落していく相場においてよく起こりますので、注意してくだ

さい。バリュートラップを避けるためには、業績が安定している企業の株を買うのが一番です。業績が安定していれば、利益の裏付けが株価下落に歯止めをかけてくれるため、PERがさらに低くなるとしても、その程度は限定的になります。

なぜ「自社株買い」している企業は狙い目なのか?

株主還元では、配当の他に自社株買い(自己株式の取得)という手段が取られることがあります。企業がすでに市場に流通している自社の株式を買い戻すことで、これにより1株利益の向上による株価上昇が期待できます。

また、株主還元に積極的な企業は、自社株買いで取得した株式をしっかりと消却(保有する自己株式を消滅させること)しています。ここもあわせてチェックしておきましょう。

株主還元は、まずは配当を第一に考え、余力があれば自社株買いというパターンがほとんど。そのため自社株買いは、業績が堅調で安定した利益がなければ、実施は困難なのです。

「儲かるセクター」の代表格は?

ジェレミー・シーゲル教授の研究では、儲かる業種は、ヘルスケア(武田薬品工業やアステラス製薬等の医薬品、HOYAやテルモ等の医療機器メーカー等)、トイレタリー(花王、ユニ・チャーム等)、エネルギー(INPEX等)とされています。いずれも、売上に対しての営業利益率が高いことが特徴です。

「ナンバーワン」「オンリーワン」の会社の見抜き方

業界内の序列は変わりにくいので、長期保有を前提に投資するのであれば、業界ナンバーワンと呼ばれている企業へ投資しましょう。基本的には、いくら儲けているかという純利益の絶対額を判断基準とするのが妥当です。

暴落時に役立つ「安全域」を確保する

悪い材料が出ると、株価は下落することが多いですが、もともと株価が安い時に投資できていればダメージは少なくなります。これが「安全域」を確保した投資です。

端的に言えば、「もともと株を安く買っていれば、仮に暴落が起きても自分の投資元本に対しての下落率は限定されるから、株を安く買っておくことは大切ですよ」ということになります。

否応なく投資を継続できる「仕組み作り」8つの掟

事前にしっかり準備をして、暴落時にも対応できる体制を整えておけば、株式市場から退場させられることなく、株式投資を長く続けていけます。

配当金の「見える化」でモチベーションをメンテ

株式投資を長く続けていくためには、「少しずつでも着実に資産形成が進んでいる」という実感を持てるかどうかが重要です。毎年の受取配当金が増え続けていたとしても、意識しなければ実感することはできません。また、意識はしていても、記録をつけておかなくては振り返って検証することができませ

ん。

なので、配当金が振り込まれた際には必ず記録をつけるようにし、余裕があれば1年間に受け取ることができる予想受取配当金の一覧表を作成してみましょう。受取配当金の記録をつけることを習慣化し、資産形成が進んでいることを「見える化」することは、長期投資のモチベーションの維持に寄与してくれるはずです。

リスクを激減させる「分散投資」の基本と応用

長く株式投資を続けていくには、「分散投資」が必要です。投資先の分散を進めていけばいくほど、万が一の場合でもダメージを少なくできます。同一の業種は、株価が同じ方向に動く傾向にあるので、投資先企業だけではなく、業種も分散させることが大切です。

さらに、「投資時期」の分散も効果的です。精神的負荷という観点から、少しずつ買っていく方が株式市場から退場させられることなく、投資を長く続けられる可能性が高いのではないでしょうか。

なぜ「積立投資」は地味だけど(ほぼ)最強なのか?

価格が変動する金融商品へ、一定期間ごとに決まった金額を投資し続ける手法を「ドルコスト平均法」と呼んでいます。投資額を変えず、株価が高い時は少なく買い、安い時に多く買います。

「ドルコスト平均法」が絶対に有利ということはなく、株価の下落局面においてはドルコスト平均法が、上昇局面においては一括投資が有利となります。

信用取引でもない限り、株価上昇局面では、株式市場から退場させられるというケースはほとんどありません。一方、株価が下落している局面では、含み損の精神的負荷に耐えられず、株式投資をやめてしまうというケースが後を絶ちません。

「ドルコスト平均法」では、株価の下落局面で、安い株価で多くの株数を買うことで平均取得単価が下がり、一括投資よりも含み損を抱えにくくなります。株式投資退場理由の多くが株価の下落にある以上、損を出しにくい投資手法を選択することは、理にかなっていると言えるでしょう。

財布とメンタルに優しい「1株投資」

現在は、個別株を1株ずつ積み立てても手数料負けしない環境が整っていますので、是非これを活用しましょう。

毎月、1万円を積み立てるとしても、その選択肢は無限にあり、運用の幅や試行錯誤の機会が増えます。精神的負荷も少ないので、結果として投資を長く続けることに寄与してくれるでしょう。1株ずつの投資でも、コツコツと長期間にわたり継続していけば馬鹿にならない金額となります。

利益に天地の差を生む「配当の再投資」

受け取った配当金を再投資することで、資産形成はより加速します。配当金で投資した株式がさらに配当金を生み出し、雪だるま式に資産が増えていく「複利効果」です。

長期投資では、この複利効果をいかに享受していくかがポイントであり、配当を再投資することが、その手段の1つです。

株主優待で「下落時」のメンタルケア

株主優待制度は、数多くの企業が個人投資家向けに導入している株主還元の一つで、これは株価が下落した時の精神安定剤となり得ます。

ただし、投資先企業の業績が悪化すれば、株主優待を廃止することもあるので注意しましょう。

現金の「クッション性」は最強

株価が大幅に下落しても、現金自体の価値が急激に下がることはありません。それだけでなく、これまでよりも安く株が買えるので、暴落時においては、現金の相対的な価値は上昇していると言えるでしょう。

一旦株価が暴落すると、多くの投資家が恐怖心から、株式を売却してしまいます。その時に、ある程度の投資資金が確保されていれば、いつもよりも安く株を買うことができます。現金のおかげで機動的な投資が実施できるので、ピンチがチャンスに変わるのです。現金を確保していることは精神的なゆとりとなり、長期投資を続けていく上で大切な要素となります。

「いくら現金を持てばいいの?」への私の答え

一つの考え方として、「ご自身の年齢と同じ数値の%」を現金で保有しておくことをオススメします。100万円の投資資金があったとしましょう。30歳の方であれば、30%である30万円を現金で確保しておき、70%の70万円を投資資金へ。比較的失敗が許容される若い時には、多少のリスクを取って株式で運用します。一方、失敗した時に取り返しが難しい年齢になるにつれて、現金比率を高めて不測の事態に備えるというわけです。

また、現金比率を一定に保ち、株価が高い時には投資を控え、株価が安い時には投資を実施するという調整をおこないます。一定の現金比率を保つことで、多くの個人投資家の退場理由となっている暴落相場においても、投資を続ける体制を整えることができるのです。このリバランスについては、1年に1回、時間がある時にでも実施しておけば十分でしょう。

著者
長期株式投資
「日本の配当株」専門の現役サラリーマン投資家。1977年生まれ。2004年から株式投資を始める。2006年、ライブドアショックで痛すぎる損失を経験。以降、大型株へ投資対象をシフトするが、2008年、リーマンショックで含み損が600万円まで膨らみ「退場寸前」となる。しかし2009年、ポートフォリオを大型配当株メインにスイッチ。以降は、安定的に資産を増やし、2021年の税引き後の手取り配当額は、223万3199円と過去最高を更新。
出版社:
KADOKAWA
出版日:
2022/2/2

※Bibroの要約コンテンツは全て出版社の許諾を受けた上で掲載をしております。

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