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「起業」のやり方を教えてください!
福山 敦士
堀田 孝之
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副業・キャリア
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本書では起業に関する前知識がない人向けに自力で起業するために必要な情報を紹介。著者は、自身も起業し、4度も上場企業へM&A(売却)を実現した福山敦士氏です。

本書は福山氏が、「会社員をやめたい」という理由で起業を検討する堀田氏にレクチャーするかたちで、起業ノウハウを紹介します。

ここでは、本書より一部内容を抜粋して紹介します。

起業のイメージをアップデートしよう

起業には、会社員のまま社内起業をするイントレプレナーや、小規模なビジネスを長く続けるスモールビジネス、あるいは事業がうまくいったらM&Aで売却し、得た資金で新たな事業を始めるスモールM&Aを前提とした企業などがあります。

また、社会課題の解決を目的とする社会起業家も増えています。目的によって、必ずしも大きなリスクを冒さずに始められるのが、現在の起業なのです。

誰かの困りごとに対して、解決策となる商品やサービスを提供することが企画であり、企画を実行して対価を得られれば、それは起業といえます。起業は一世一代の大勝負などではなく、1つのプロジェクトくらいに認識しておけばいいでしょう。

テクノロジーの一般化によって、起業に参入するための門戸は、あらゆる人に開かれました。貯金がなくても、人脈がなくても、特別な才能がなくても、起業の理由が消極的なものであろうと、誰でもいつでもビジネスは始められるのです。起業の場は誰にでも平等に用意されています。

自分の価値は、過去ではなく未来にあります。

過去を悔やむのではなく、未来に向けてせっせと投資するべきです。仕事をする上では自分のキャラクターはとても大切なもので、同じ環境、人間関係の中にいると、キャラの変更をすることは至難のわざです。しかし独立起業すれば、自分で新しい自分のキャラクターをつくり出すことができます。

人は「自分がやりたい、けどできない、けどやりたいこと」を解決してくれる商品やサービスに、お金を払いたくなるものです。そもそも、本当にやりたいことなど簡単に見つかるものではありません。だからどんな起業をするのかは、見つけるのではなく決めるのです。やりたいことを「決めて」から実践し、もし方向性が違うとわかったら、進路を変更して、別の道を進んでいけばいいだけです。

起業を決断してスタートダッシュせよ

起業するのに必ずしも会社員をやめなくていい

会社員をやめて給料ゼロの状態で起業をするのは、すごいストレスがかかります。副業の収入がある程度見込めるようになってから、会社員をやめても遅くありません。会社員か起業家の二択で考えるのはやめましょう。副業のプロジェクトが軌道に乗ったら、会社のプロジェクトを「損切り」してやめてもいいし、あるいは「業務委託契約」にして継続する策もあります。

未来年表で人生の全体像をつかめ

未来を数値化しておくと、ライフプランを設計しやすくなります。現状とのギャップを可視化できるため、目標達成に向けた行動ができるようになります。普通の人なら10年かかることを1年で達成するという目標を掲げたとき、はじめて工夫が生まれ、目標達成への最短距離を考えられるようになるのです。仕事の目標だけでなく、家族やパートナーとやりたいこと、実現したいことも計画に入れていきましょう。大きい目標を掲げた方が物事の判断軸がシンプルになります。

決めたスケジュールは断固として守るという意識が大切です。モチベーションを固定するのに欠かせないのが、「未来年表」であり、自分の人生の道標です。これらがないと、「なぜ副業をするのか?」「なぜ起業をするのか?」と、何かあったときに自分を見失ってしまうのです。もしモチベーションが上がらないとしたら、もしかすると目標設定そのものが間違っているのかもしれません。心の底から願っている目標でないと、やる気は湧き上がってきません。

挑戦はPDCAよりもYKK(やって、感じて、考える)

YKKとは、「Y(やって)」「K(感じて)」「K(考える)」を意味します。あれやこれやを心配して、なかなか行動を起こせない人は、「YKK理論」に基づいた行動をすると、みるみる成果を上げることができます。

認知科学では「行動」「知覚」「思考」と言い換えることができます。ビジネス書などを読んでいくら知識をインプットしても、それを実際に自分の行動に落とし込み、感じて、考えなければ、本当に自分のものにはならないわけです。どんな仕事でも、無意識にできてしまったこと(暗黙知)を、意識的にできるようにする(形式知にする)努力と、形式を自分の無意識に落とし込む努力を、相互に繰り返していくことが大切です。

「浅くつながる」ことより「関係性の強度」が重要

起業のスタート地点では、人脈の多さは不要だと思います。

人脈を広げるのではなく、今の人間関係を大切にすることのほうがずっと大切だと思いますね。簡単につながれる時代だからこそ、浅くつながることにはあまり価値がない。それよりも重要なのは、「関係性の強度」です。全幅の信頼を寄せている人が1人でもいれば、取引先は自然と広がっていくでしょう。だから無理に人脈を広げようとせず、目の前の人に貢献することが先決なのです。

刺さる自己紹介、効果的な目標設定を

自己紹介用の名刺、パワポ、URLを用意する

仕事を受注するための大前提として、自分は何者なのか自己紹介をする必要があります。商品のない仕事では、自分自身が商品です。

手はじめに、「自分の強みを自分で定義して名刺に書く」のはどうでしょう。肩書を考えるときは、お客さんの頭の中の「検索エンジン」で、どう検索されたら自分が出てくるか、どういうキーワードで検索されたいかを意識すると考えやすいでしょう。

他者と差別化をするのに有効な手段は、自分を表す3つのキーワードを選定することです。キーワード選定のポイントは「過去」「現在」「未来」の時間軸で見ていくこと。いくつかのキーワードで自分をタグ付けしておくと、相手の記憶に定着しやすくなります。

「自己紹介用URL」「名刺」「自己紹介ようパワポ」は、自己紹介における三種の神器です。いつどこで誰と出会っても、自己アピールするのに役立つでしょう。

売上目標の達成プランは3つ用意する

大前提として、売上目標を決めることが必要です。やみくもに取引先を広げるのではなく、売上目標を達成するには、どの会社とどんなふうに付き合えばいいのか、という逆算の思考が大切になります。

例えば、最も大切にすべき取引先が「ベストセラーを出せる出版社」となった場合。時間と労力をそこに集中投下して、1社で稼ぐことが第1の達成プランになるでしょう。これが難しい場合に、第2、第3の達成プランを用意します。取引先の数を増やして目標を達成しようとするのです。そうなると当然、単価の安い仕事も選り好みせずしなければならないでしょう。起業したばかりの人の多くは、「第3のプラン」で売上を建てようとしがちです。そうではなく、一撃必殺ホームランである「第1のプラン」を狙ったほうが、会社を一気に軌道に乗せる可能性が高まります。

自分の努力だけで達成できる行動目標を用意する

売上目標は、いくら自分が頑張っても達成できない月もあります。だから、売上目標とは別に、自分自身の頑張りでコントロールできる「行動目標」を設定することをオススメします。

行動目標は売上目標を達成するための要素なので、仮に行動目標を達成しているのに、売上目標が達成できていない状況が続けば、目標設定自体が間違っている可能性や、さらに高い行動目標を設定する必要があるなど、具体策を検討できるようになるのです。

不思議なもので、高い目標を掲げていると、目標を達成するには何をすべきか逆算思考ができるようになり、精度の高い行動ができるようになります。「現状維持」は「衰退」を意味することを認識しておくべきでしょう。

新商品・サービスのつくり方

レッドオーシャンで勝負する場合は、マーケットを明確にしなければなりません。「誰に」「何を」「どのようにして」届けるのか、そこをフワッとさせていると、結果として誰にも届かない商品やサービスになってしまうのです。発想力がないと、レッドオーシャンの中で勝ち抜くのは難しいです。発想を変えて、これまで培った能力を利用して、全然違うビジネスを生み出してみましょう。それがブルーオーシャンならば、劇的な成果を上げる可能性が見えてくるはずです。

ビジネスの本質は、「お客さんの困りごとを解決すること」です。自分でどうこう考えるより、顧客候補に「話を聞く」のが一番てっとり早いと思います。

人がお金を出すサービスというのは、不安、不満、不平といった感情を解消するものであることが非常に多いのです。自分がユーザーの立場で感じるちょっとした「不満」こそ、普遍的なビジネスの種なのです。

今どきのビジネスは、できるだけユーザーと同じ時間を過ごさなくても成立する「非同期」のサービスであることが望ましいと思います。ウェブコンテンツがマーケティングで機能するのは、非同期で24時間稼働することができるからだといえます。だから、さまざまなユーザーとの接点が増え、機会損失を防ぐことができるのです。

新商品・サービスの値づけと売り方

競合サービスの価格を調べよう

お客さん目線に立つと、何か新しい商品やサービスを導入する時、複数のサービスを比較検討します。そのため、競合他社のサービスを熟知しておくことは、自社のサービスの価格設定をする上で欠かせないことなのです。差別化してアピールすることで、選んでもらえる可能性が高まるでしょう。

サービスには3つの価格帯を用意しよう

「1:すべてのサービスを使えるフルパックの高額商品」「2:いくつかのサービスを限定的に使える中間価格の商品」「3:1つのサービスをお試しで使えるリーズナブルな商品」の3つの価格帯を用意してみるのはどうでしょう。

マーケティング用語では「1:バックエンド商品」「2:ミドルエンド商品」「3:フロントエンド商品」と呼びます。

誰でもいきなりバックエンド商品に手を出すのは不安なので、安価なフロントエンド商品で試してもらい、お客さんのニーズにマッチしているかどうかを確認してもらうのです。

複数のサービスの値づけの話でいうと、「フルパック」というのは感情価値の高いサービスだと思います。面倒なことを丸投げできると言うお客さんのニーズにマッチします。

営業のスタートは「お客さんリスト」づくり

お客さんを開拓することは、ビジネスにおいて最も重要なことだと思います。お客さんリストをつくるには、サービスを導入してくれそうな会社をリストアップしていく方法と、営業代行会社を活用するという手があります。

サービスを購入していただいたお客さんに、別のお客さんを紹介して貰えば、自ら新規開拓をしなくても、次々とお客さん候補が生まれます。理想はこの形に持っていくことです。その中で、誰もが知るような有名企業にもサービスを購入してもらえると、さらに営業がしやすくなります。

オンラインツールは役割分担を明確に

ウェブサービスを立ち上げる際は、ホームページをベースキャンプとして、その他のメディアからホームページに誘導する仕組みをつくるのをオススメします。

SNSを駆使してホームページに誘導する際、大切なのはバラバラに存在している各メディアには役割があることを意識して使うことです。最もフロントエンドに呼び込む可能性が高いのは、直接見込み客に訴求するプッシュ型のメディアだといえます。現在は、ユーチューブなどの動画メディアも大いに活用しましょう。

会社を組織化して成長させる

創業期には、イノベーション精神がある人より、言われたことがちゃんとできて、チームの一員として頑張れる人を僕は選んでいます。社員もイノベーターだと衝突してしまう恐れがあります。協力的で、素直で、後押ししてくれる人を採用すべきです。

会社を大きくするにあたって、社長は、「重要度が高いけれど、緊急度は低い仕事」をしなければなりません。

仕事が忙しくなると、つい「重要度も緊急度も高い仕事」ばかりに時間を取られてしまいますが、それを続けていると来年も再来年も会社は変わりません。だから、目の前の緊急度の高い仕事は、思い切って「社員に任す」ことが必須です。

そうしてできた時間で、現在のサービスをさらに大きくする方法や、新規サービスをつくることに力を注いでいきましょう。似たような業種や業態だけでなく、市場全体の動向に目を光らせ、会社が生き残るための策を練り、実践に移していくことが欠かせない仕事なのです。

上場をするか、M&Aをするか

上場とは、株式会社が自社の株式を、証券取引所(市場)で自由に売買できることを意味します。株式公開ともいいます。一般に、売上10億円、営業利益2億円程度が、上場の基準だといわれています。

上場するには「ちゃんとした会社か」「すぐに破産しない会社か」などを厳しくチェックする要件がたくさんあります。監査法人および証券会社と契約して、準備を進めていきます。準備の開始から最低3年は必要といわれています。

上場企業は社会的信用が高く、金融機関からの資金調達力が向上します。優秀な人材も集まりやすくなり、会社の成長スピードをアップさせることができるでしょう。また創業者なら、上場に伴い自分の株式を売却すれば、利益を得ることができます。

一方で上場にはコストもかかりますし、情報の開示義務があるので、競合他社に自社の状況を知られることになります。また、上場企業では経営者の独断で事業を運営することができません。創業経営者の場合、これまでのスピード感が失われる感覚も少なからずあると思います。

M&Aとは、企業の吸収合併や新設合併などの「合併」と、株式譲渡や事業譲渡などの手段による企業・事業の「買収」のことを指します。最近では、M&Aの仲介業者やマッチングプラットフォームというものがあって、そこに登録すると買い手が見つけやすいでしょう。

著者
福山 敦士
慶應義塾大学卒業後、新卒でサイバーエージェントに入社。グループ会社CA Beatを立ち上げ、シロクの取締役営業本部長に就任。27歳で独立起業後、クラウドソーシング「neconote」、第二新卒向け職業紹介、 アスリート特化YouTube事業などを立ち上げ、4度のM&A(売却)をすべて上場企業へ実行。ショーケースへのM&A時、同社取締役人事本部長に就任。PMI、組織改革、採用育成、人事制度再設計、企業買収、新規事業開発(エイトバズ)などに従事。2020年、ギグセールス(現:DORIRU株式会社)と合併。2022年より同社代表取締役就任。慶應義塾高校などで講師(ビジネス実践講座)を務める。
著者
堀田 孝之
横浜国立大学を「友だちができない」という消極的理由で中退後、日本映画学校を卒業。新卒で入社した編集プロダクションを失踪後、 高層ビルの施設警備員を経て、出版社に転職。書籍編集者として100冊以上の本を手がけるも、会社員生活が苦痛で仕方がなく、独立起業を決意する。
出版社:
明日香出版社
出版日:
2023/5/17

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